根も葉もある嘘八百

光れ 光れ その先に何があっても

ウォルト・ディズニーアーカイブ感想  ミッキーマウスと結婚したい!

こないだサンリオ絶賛したばっかりじゃん!という突っ込みは甘んじて受け入れます。

かわいい、なかよく、思いやり、も夢と魔法、もどっちも大好きなんです。

今日で終わってしまうけど、ウォルトディズニーアーカイブス展が最高だった。ディズニー、だいだいだいすき。

ジャニオタ的に、とか演劇オタ的に、とかではなく個人の性癖的にドストライクでした。

 

だってミッキーだよ!?ミッキーだもん。

以下ちゃんとしたプレゼンはかざぽんにお任せしてひたっすらミッキー好きって話だけをします。(ほんの少し展示内容にも触れています。) 

ミッキーマウスと結婚したい!

いつからかディズニーランドにいくと、私は口癖のように言っていました。

「何言ってんの?ミッキーはネズミだよ?」

「そもそもミッキーと結婚したら疲れるよ?ドナルドがちょうどいいって。てかミッキーにはミニーちゃんがいるじゃん。」

言うたびにそう友達には言われます。でもディズニー行くたびに言っちゃう。多分これからも行くたびに言う。

ほんとうはミッキーと結婚したいって言いたいんですそれだけです。婚姻届にミッキーマウスと書いて手袋で拇印押してほしいわけではない。まして手袋をはずしてほしいわけでもない。

私の小さい頃は女の子は女の子が好きで当たり前、って価値観が蔓延してて私が何かにつけてミッキーのお皿とかコップとか選ぶと、大体他の友達の間でミニーちゃんが取り合いになった。私は女の子にミッキーなの?と仲間外れにされたけどそれでもミッキーが好きだった。今だと問題になりそうな構図だけど。

 

特にファンタジアのミッキーマウスが大好きで、TDSでも夜のファンタズミック

は欠かさず見ています。今更だけどDオタではない。ショーを撮影したりグリにいそしんだり年パス買ったりはしないけど、ディズニーはやっぱり特別なのだ。

自分にとって、今回の展示のイラストも表情も大好きなものだった。ミッキーマウス、死ぬほどイケメン。

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ね!?惚れませんか???指の指し方!目線の上げ方!今まで見たミッキーの中で一番かっこいい。最高。

タオルが500円と値ごろ。ハンドタオルもフェイスタオルも同じ値段だったから大きい方のフェイスタオルを購入。ほんとはラグマットも買いたかったけど、ミッキーは一人だから我慢した。

 

だーってミッキーすごいんだよ!?私が言わなくてもみんな知ってるけど、知ってることがいいんですけど、潰れかけの時計会社をロゴひとつで救っちゃうし、テレビ番組のパーソナリティになってブリトニースピアーズだって見いだしちゃう。

ミッキーマウスのお仕事は俳優です。私は小さい頃これを聞いてすっごく驚きました。だって、ミッキーってキャラクターじゃん!みんなの人気者、で、キャラクター、でいいのに!ちゃんと俳優なんですよ。歩くねずみのキャラクター、じゃないんですよ。ミッキーはそのパフォーマンスでウォルト・ディズニーの人生も救う。しあわせうさぎのオズワルド、の権利をとられてしまったディズニーを一躍人気クリエーターにする。

ウォルトのアーカイブもとっても素晴らしいです。素敵すぎて胸が苦しくなるくらい!

ウォルトの構想品の紹介では、「ここでは実際には使われなかったアイディアも紹介しています。それらはいつか、新しい作品になるかもしれません。」とあるんです。

使われなかったアイディアがある→貴重品だよ!!ほら見て!ではなく、いつか新しい作品になるかもしれませんって、とっても夢がありませんか?

ファンタジアの作成風景を紹介するパートでも、「ここでは現在イラストレーターがファンタジアを作成しています。でも、今はランチタイムのようですね。」と!

まるで撮影風景を覗き見しているかのような設定を、作り上げているのが凄く素敵です。

 

ラストのパートではディズニーをリスペクトする偉人の思い出の品とエピソードを紹介しています。

ディズニー好きで有名な風間俊介さんのコメントがとってもいい。ディズニーの世界は、実際にはあり得ない、ファンタジーの世界。それをリアルに見せていることがディズニーの素敵なところですと、ジャニーズのタレントがいうのってすごくないですか?しかも、ジャニーズのなかで、キラキラサイドではなく着実なパワーを見せるがわのかざぽんが、そんな思いで憧れるディズニーってすっっごく、ぐっとくる。

それから、清川あさみさんとのコラボ作品もキラキラと輝いています。

ワールドバザールの前でね、ミッキーがミニーに花束を渡してドナルドとデイジーが祝福しているんですけど、ハートやビジューの刺繍が見る人とディズニーキャラクターの心の沸き立ちを形にしてる。ロマンチックがぎゅうぎゅうにつまってる。そして極めつけは最後のアニメーション研究家の渡辺泰さんとウォルトとの交流。帝国劇場で白雪姫が上映されたというエピソードに演劇好きとして胸が熱くなるし、白雪姫を見て感動し、百貨店の絵付け教室で作った器をウォルトに送った渡辺さんの行動力や純粋さも素敵。何よりそうして向けられた一つの感動へ、御礼状を返すウォルトのあたたかさが、涙が出そうになるくらいに素敵だ。この手紙で展示を締めくくる演出も好きだった。

 

最後はミッキーマウスとおそろいの帽子をかぶって、記念撮影をして帰りました。ここで楽しそうに並んで帽子かぶる友達同士や小さい子供を見ているのも楽しかったな。

おばあちゃんになっても、死ぬまでミッキーと結婚したいって言い続けたい。 

いい、より好き、がいい

好きなものには好きって言いたい。

私の今年の目標はキャーっていう事だった。

キャーって上手に言えないことが自分のコンプレックスだった。それは今も変わらない。

いいものがずっとあるわけじゃない。大事なものはすぐそばにあり続けるわけじゃない。手を伸ばす先がなくなることも、手を伸ばしても届かなくなることも、いつ起こるかわからない。

大事なものがあるときは、大事だって言わないと。

好きとかキャーって言っている人が好きだ。ファンサをする人もされる人も好き。昨日は「買ってほしいって目をしてるから…」ってチャリTシャツ買いこもうとしてるお姉さんを見た。携帯の待ち受けが聡ちゃんで、うんうん、って心でうなずいてしまった。こないだウォルトディズニーアーカイブス展にいったら、「画集買ったんだけど、まだもったいなくて読んでないんだ。お休みの日にゆっくり読むの。」と幸せそうに話す彼女がいた。彼氏がうんうんってうなずいているのも素敵だった。

何かを好きな人が好きだ。好きって感情がいっぱい空に舞って、全部綺麗に虹になったらいいのになって思う。好きは空に投げれば届く。心に秘めてても届く。その全部が美しい。

客観的ないいよね、より主観的な好きだよ、の方がずっとパワーを持つ。だからこそ私は怖い。直接人に投げるのも、人から言われるのも。なくなってしまったら?届かなくなってしまったら?もっと欲しいと思ってしまったら?

でもそんな身勝手でむき出しの感情だからこそ、「好き」は人の心を動かすのだと思う。

私が目標を平成のうちに達成できるかはわからない。でもできることが一個ずつ増えて、少しでも変われたら、そんな気持ちは今日も捨てたくない。

ジャニオタがサンリオピューロランドに行ってきた話

おはようございます。突然ですが先日、ピューロランドデビューして来ました!!

 

すでに各所で言われていることですが、オタクにとってぴゅーろ、めっちゃ楽しいです!貴重なご縁で誘っていただいたのですが、「最近はやりのぴゅーろってどんな感じなの?」「オタともに誘われたけど多摩って遠くない?」そんな気持ちの方へ少しでも興味を持ってもらえたらうれしいです。ではでははじまりー。

 ~素敵ポイント~

①ショーがかわいい&深い!!!

可愛い歌舞伎、かわいいかわいい♥ミラクルパレードかわいいかわいい♥

ひたっすらでてくる「かわいい」、ぴゅーろはとっても頭のいい楽園です。

外国人観光客もしっかりとりこんでるし、日本人もいまいる環境のありがたみにしっかり気づく!

そしてショーがね、ちゃんとしてるんですよ。私が今回見たのはMEMORY BOYS 想い出を売る店、とKAWAII KABUKIどちらも40分前後で、中身もぎーっしり。ジャニオタ、特にJaponism,SHOCKを観た方はKAWAII KABUKI見た方がいいです絶対。歌舞伎の口上、バックヤードとステージ上の演劇とのシンクロ、感じたことのあるワクワク感が味わえます。

ストーリーがどれもしっかりしていて、起承転結がついていながら単純な勧善懲悪ではない。悪者、とされるサイドへの理解や許しがちゃーんと存在するんですね。それでいて、子供にも分かりやすいテンポのよさ。ここのバランスちゃんと取れている所が素敵です。お話を深くすることはできるけど、ともすれば大人のひとりよがりになってしまうじゃないですか。それが全然ない。深くも、純粋にも楽しめるし、みんな仲良く、多様性を認める優しさのぎっしりつまった舞台でした。

クロバットもすごいんです!無料で見ることが申し訳なくなってしまうくらい、(歌舞伎とかほんとにおひねり投げたくなる)バク転、側転、Japonismで相葉君がチャレンジしていたティシュまで見られます。ほんっとうにすごい迫力なので、オタクとしてだけではなく演劇が好きな方、パフォーマンスを楽しみたい方も絶対に満足できます。クロバット、最高にかっこよい。吹き抜け仕様だから床からも上の階からも楽しめる。


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②ネームプレートを作ろう!

数々のブログで紹介されているのを観ましたが、実際にやるとほんとに楽しい!オタクの醍醐味でですね。

誰もが幼少期に作ったことのあるお道具袋につけるキーホルダー。あれを推しのお名前で作れるのです。

同行のティアラ↑と「いわち♥」「しょお」で作成。

めるへーん。クラウンとか蓄光パーツとかオタクは狙われたパーツが盛りだくさんです。カウンターでのりづけするお姉さんになりたい。


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③キャンでん太鼓をふろう!

ジャニオタにはおなじみのきゃぁ~~~~んでぃ♪ができます!8月31日までですので是非!これね、なんといっこ500円、お土産にも最適。

しかも1枚100円で裏に貼る用のステッカーも売っています。推しになぞらえたキャラクターを買うもよし、推しを切り取って貼るもよし(ただし推しの顔をめっちゃ叩くことになります)

私はひとめぼれしたポチャっこを買いました。後からよく見るとちょっと岸くんに似ている。

音はほんとにでんでんで~んって言います。けっこう低くて癖になる音。

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振り付け講座があるのですがこれが結構難しい。事前に場所取りをしてキティさんのレクチャー動画を見ながら臨むことをお勧めします。

 

~まとめ~

ぴゅーろの何が楽しいかって、それぞれが自由にふるまって許される空間で、みんながもれなくハッピーだという事です。ごっこ遊びを思いきり楽しめる。しかもコスパがいい!ライブも接触も舞台もオタ会も入場料3,000円で始められるのさいっこうにお得。

イベントが新しくなったらまた行きたい!お名前キーホルダーもまた作りたい!

 

お盆の予定がない方、ピューロランドで心癒されるのはいかがでしょうか?

アクスタやちょっこりさん、MRで遊んでも許されるとこも素敵↓ネ●ミの楽園グッズ以外は大丈夫らしい


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僕と一緒に、世界を騙さないか?

こんばんは。

私は以前、アイドルとファンの関係性を「共犯」だとツイートしました。その後オタ友と、何か違う表現はあるのか、もっと適当な考え方も存在するのではないか、と話ししばらくたつのですが、私はやっぱり「共犯」だと思ってしまいます。

なぜなら、私の望む関係性には必ず大衆、が存在するからです。

好きな人のことは、皆に好きになってほしい、みんなには好きにならないでほしい、だれかに嫌われていてほしい、私だけのものでいてほしい。どれも少し違って、私は私の目指す星には、みんなから関心を持たれていてほしい。好きでも嫌いでも、知ってる、だけでもいいんです。人の頭に残っていてほしい。もうこれは、なぜって説明のできない感情です。私は小さいころからお祭りが好きで、オリンピックが好きで、花火大会が好きで。でも、体育祭や文化祭はそんなに好きじゃなくって。それはなぜかと考えると、前者はみんなが夢中になってみる一つの対象があって、後者はあくまで、みんなで作り上げる空間があるだけだからなんでですよね。大人になるにつれ、後者のみんなで作り上げる空間の重要性を知り、遠ざけてきたことへの反省も生まれました。だって自分が通っているコンサートや舞台も、その裏では空間を作り上げる集団が存在して、当然ながら「作る」ことへ価値を見出しているから。作ること、の延長線上に何かの中心点にできるような上質な完成品が生まれることは、今は理解をしています。

話がそれました。

私はエンターテインメント、とりわけ男性アイドルが好きなのですが、その理由はなにも美しいビジュアルや、歌、踊りだけではありません。長くその文化に親しんで、テイストそのものを好む気持ちはもちろんあります。ただそれだけではなく、アイドルは見たことのない景色を見せてくれる存在だから、私は見続けてしまうのだと思います。

だって地球は黄色くないんだもん。(二次元のキンプリの話です

どういうことかといいますと、僕はキミを愛している、も永遠に一緒だよ、も本当にすることって実際は難しいですよね。でも、のびやかな歌声で人を感動させる、アクロバットな踊りで驚嘆させる、そういう「実際にあるもの」だけではなくて、あたかも目の前に存在するような気持ちにさせる煌めき、を生むのがアイドルなんだと思います。これは、スポーツでもフィギュアスケートのパフォーマンスだったり、お芝居でも、時の人、ともてはやされるような演者さんだと、同じ部分を持ち合わせているのではないでしょうか。

本当は青い地球を、黄色いですねっていうことは、受け手と送り手が一緒に嘘をつくことです。だから信じられるだけの嘘をついてくださいと、いつも思ってしまいます。

アイドルが提示する嘘を信じることは、私は嘘を嘘だと分かったうえで、自分の、彼らの、そして大衆の世界を変えるために信じることにするのだから、やっぱり犯罪ではないのだけど、「その話、乗った!」と思うような、血判状を作成するような心持が生まれてくる。

そうしてついた嘘が、自家中毒のように自分と世界を取り巻いたとしても、その先に美しい世界があるのなら、あるように見えるのなら、そこはきっと楽園だと思いたい。

なんだっていい

は昔、アイドルが好きな自分を恥ずかしがっていました。すきですきで仕方ないけれど、どこか照れ臭いような、人に言うのは憚られるような、それでいて同胞を見つけたくてそわそわしていて、今思い返すと格好悪かった。恥ずかしいことを恥ずかしそうにやるのがどんなに恥ずかしいか、少年ハリウッドの1話でも言っていましたね。

最近は、あまりそういったことを考えなくなった。むしろ、好きなアイドルのグッズも、映像も、見せびらかすとまでは言わないけど自然と人の目にはいるように振る舞うようになった。こんな素敵な人がいるんだよ、私はこんな世界に夢中なんだよ、それを広く伝えたいと思うようになった。
代わりに、グッズを持っているときは席を譲ったり、背筋伸ばしてたったりしてるんです。バカみたいかもしれないけど、好きな人に誇れる自分でいたくて。
私なんでこんなにアイドルが好きなんだろう。伸ばして伸ばして、その手は届くことはないし、手が届いてほしいなんて思ってないけど、でも手を伸ばし続けたいし、手が届くかもしれないって可能性を弄び続けたい。
とんだわがままなのに、それを楽しむように一緒に作り上げてくれる人たちがいるから、やっぱりありがとうって、でもごめんねっておもい続ける。ごめんねなんて言いたくないのに、きっと言って欲しくもないだろうに。
そういうすべてをはねのけて笑って立ち続けられる人は、素敵で大好きで、愛し続けることでしか何も還せないけど、きっとそれでいいって、それがいいって、勝手に今日も思って見ている。

アイドルにできること

自分がアイドルにできること。なんて言い方もおこがましいけれど、見上げるものの一人として、せめて出来ることを考えた。それは覚えておくこと。おもいっきり影響を受けること。
聞いた台詞も、テレビでロケにいったお店も、オタ活がもとで知り合った人も。すべてが私の人生のページを彩っていく。今の仕事に、今いる場所に、彼らに出会ってなくても収束してたどり着いてたかもしれないよと言われたらそれまでだけど、そんなのわかんないから全部キミのおかげってことにしたい。ファンに看板がつくとしたら、あの子頑張ってるね、何で頑張れてるんだろうね、あんな素敵な趣味があるからだって思われたい。自己満足でもそれでいい。
だから私は今日も雑食でいるし、いろんなものに左右されて笑って泣いて、動くことで見たもの全部にありがとうって伝えて、生きていく。

ぜんハリ解進に寄せて

ZEN THE HOLLYWOOD80’s というアイドルがいました。いや、正確には今もいます。彼ら自身と、少しでも触れ合った人すべての心に。

アイドルが好きです。○○さんを世界で一番好きなのは私、と言えるほど律儀ではないけれど、アイドルという光が世界で一番好きな人間の一人です、とは自己紹介できるくらいには、大好きです。

 

初めて、男性アイドルとのお別れのライブに行きました。前述通りアイドルは好きですが、女性アイドルにすごく入り込んだことはなかった。小学生の頃にクラスメイトの影響もあってモーニング娘。は好きだったけれど、ライブに行くくらいに追いかけていたわけではなかった。きっと女性アイドルは、いつか卒業してしまうことを知ったからだと思います。

ペットを飼うこともできなかった。死んでしまってお別れになるのが怖いから。

祭りの終りや、日曜日の夕方も苦手。何かが始まると別れがいつか来てしまう。それに耐えられる強さを持っていない。

だから、今日はぜんハリが舞台に立つ最後の日で、そのお別れにちゃんと向き合わなくてはと思いながら、怖くて仕方がなかった。

でも、とてもとてもいいライブでした。本当に素敵な、空間でした。思いをきちんと綴られているのかはわからないけど、きちんと留めないと、また何かに心ときめかせて、ドキドキしたりワクワクしたり、するのが切なくてできなくなってしまいそうだから、今日のこの気持ちをここに残します。

ぜんハリとの出会いは、今年のホワイトデーでした。本当に今更になってしまって情けないのですが、当時何度も書きかけて、アップできなかった感想下書きをここに残します。

——―—

貴方はコンサートに行った時にキャーって言えますか?キャー、黄色い声。私はコンサートで上がるあの声を聞くことが大好きです。今まさに、喜んでる、ときめいてる人がいることが伝わるから。
でも、私は上手くキャーって言えません。
コンサートにいくときはいつも、ドキドキしてるし興奮してるし、思いっきり楽しいのに。私はアイドルに対して理屈を何重にもこねくり回すけど、でも俯瞰してドライに見てる訳じゃない。親心でほっこりしたいだけって訳でもない。
その場の人間として、好きでここに来た応援する人として盛り上がりたい。そう思うのに、いつもうまく発言ができない。キャーって言うのが、怖いのかもしれない。
そんな私が行った現場のお話をします。
 
ぜんハリのコンサートへ行ってきました
先日紹介した少年ハリウッド。私はこの作品に出会って、よりアイドルが好きになりました。アイドルが好きな自分に気づきました。だから一番好きな登場人物はシャチョウです。32歳になってもアイドルへの夢を捨てきれず、間違ったチャンスにしがみついて奇跡を描き続ける人。
そんな少年ハリウッドに公式ライバル、ZEN THE HOLLYWOOD80's(通称ぜんハリ)がいると教えていただいたのは3月のこと。ホワイトデーのライブで、私は初めてぜんハリを見ました。お友だちにエンブレムライトを貸していただき、初めての会場にドキドキしながらもひたすらに光をふった。大好きな少ハリの曲がたくさん聞けて、ステージの上のぜんハリはとっても輝いていて。初めての握手もしました。今まで握手なんてしたことがなかったから、とてもドキドキして。初めてきました、という私のはがされる背中へありがとう!とかけてくれた声を、これから握手会というものを見るたび私は何度も思い出す。その後、二回目の参加をしました。お誘い下さったお友だちと、今度はさらにもう一人、友達をつれて。
このときのライブが、最前列でした。最前列のライブなんて初めてで、光をこんな近くで浴びてしまっていいのか、始まる前から自信がなかった。開演前、お客さんが通路にしているくらいの小さな段差のステージ。数百人規模の、パイプ椅子の席。でもね、始まった瞬間、そこは神さましか立てない場所になった。
ZEN THE HOLLYWOOD80'sは、今年7/16に解進の決まっているグループです。キラキラに、1度ピリオドが打たれることが決まってる。
4人はこのステージで、力です。それは、二回しか見てなくても伝わりました。ステージを所せましと使って、踊って、踊りきって。衣装も素敵でした。セーラー服をそれぞれのメンバー風にアレンジして、ダメージやレースが入ってる。
長年の友人に、終演後具合が悪い?と心配されました。一体どんな顔をしていたのか、私もわからないけど、上手に表情を作れていなかったことだけは、覚えています。あんまりに眩しくて、終わってしまうのが苦しくて、そこにいる自分が応援してるよってことを伝えたくて、でももし目があってありがとうって言われたらこわいって。いやだでも申し訳ないでもなくて、ただ怖くて。
認知とか、私はよくわからない。でも、もし「こないだ初めてきてくれた方ですよね!」って言われたりどうしようって、そんなことあるはずないのに怖かった。
でも、先月初めて来た人が、とても素敵だと思って友達つれてもう一度来ました、それくらいに良かったですってことは伝えたくて。
よかったってこと伝えなきゃ!だから振らなきゃ!ってエンブレムライトを振っては、眩しく踊るZぜんハリに胸が詰まって腕を下ろす。でもそれじゃだめだ!と思ってまた挙げる。その繰り返しでした。
少年ハリウッドの世界観を通している彼らは、台ひとつ隔てているだけなのに、3秒以上目が合わない。途中で見つめるタイムがあるのだけど、目があった気がする、なのです。
何メートル離れていても恋人になれるし、30センチしか距離がなくても手の届かない人でいられる。そんな世界だったし、だから私は、大好きです。
—―——
今日のコンサートも、胸が詰まってキャーって言えないかなと思っていました。でも、今日はキャーも、掛け声も、全部言いました。だって、彼らがアイドルとして舞台に立つのは今日が最後だから。
アイドルってね、とても不思議な生き物だと思います。人の、想像力をかき立てる生き物。
目の前にいるだけでキャーって言われる。何かするたびに見ている人の目が輝く。人の前に立って何かを披露する人はみんなそうさせる要素を持っているけれど、やっぱりアイドルは特別です。何かができる、だけではなくて、なにかをしてくれそう、みせてくれそう。そんな期待感がキャーという歓声だったり、ペンライトの灯になる。それを浴びられるのは彼らにとって今日が最後なんだ。そう思ったら、声を出さずにはいられなくなった。胸が詰まってしまうのはむしろこちらの勝手で、言葉にしなきゃ、音にしなきゃ伝わらない。そう思って、一生懸命に歌ったり、掛け声をしたり、アンコールをしたりしました。それが正しいキャーだったのかは、今でもわからないけれど。
 
私が大好きな嵐の曲、Song for youに、「繋いでいこうよ 最高のFinale」という歌詞があります。
今日の公演中、その言葉がふっと思い浮かびました。
歌って踊って奇跡を見せられることはそれだけで尋常ではないことでそして、有限です。
有限であるのに、そう思わせないことまでもがアイドルの役目には含まれていて、だからこそしんどくなるけど見ずにはいられない。
今日の景色は、間違いなく最高のFinaleでした。
 
一回のアンコールの後、ぜんハリの映像が流れます。まるでライブが続いているような、いつもの衣装の4人。彼らは、いつまでもここでライブをしているから泣かないで、と言ってくれる。
 
アイドルはピーターパンみたいだね、という話をつい最近、友人としました。これはあくまで、アイドルが好きな私が投影してみている景色にすぎませんが。
ピーターパンは、いつまでも楽園、ネバーランドにたたずみ続けます。けれども物語の結末では、ピーターパンとともにネバーランドにいたロストボーイ(迷子の子供)は、人間の世界に引き取られ、ネバーランドで空を飛びまわっていたことを忘れ、普通の人間になっていく。ネバーランドを信じていた子供たちも、いずれ大人になり、そんな夢の世界を信じる気持ちも、あこがれていたことも、忘れてしまう。
アイドルが、終わりを告げてしまうことは、ロストボーイになってしまうことなのかと思いました。いつか「僕、アイドルだったんですよ」と冗談のように笑う、普通の人、になってしまうことなのかと。そして彼らに目を輝かせていた人もいつか彼らを忘れて、物語は終わってしまうのかと。そんなの寂しい、おいていかないで。自分は何者でもないけれど、アイドルの光がたまらなく愛おしいから、今日も演目の終盤、そんな胸に詰まる感情を抱えていました。
だけど、最後の映像を見て、彼らはずっと、待っていてくれる人がいる限り、ネバーランドにいてくれる、いることにしてくれるんだと思えた。だから解散ではなく、解進。
 
4人のこれからについては私はわかりませんが、いつか街ですれ違っても、気づかないのが素敵だなって個人的には思います。そして2018年7月16日、平成最後の年の海の日、酷暑の日本でも間違いなく一番暑かったのは、あの代アニステーションライブの空間だったことを、私は忘れません。ZEN THE HOLLYWOOD80’sのみなさん、並びに彼らに出会わせてくれた、出会った中でお話しさせていただいたすべての皆さん、夢とキラキラをありがとうございました。