根も葉もある嘘八百

光れ 光れ その先に何があっても

99.9の話

日曜劇場99.9が好きだ。主役をはじめとした俳優陣のキャラがたっていて、ストーリーも面白い。製作陣の和気あいあいとした裏舞台までインターネット上で楽しめる。

私はもともと主役の松本潤さんが好きなこともあり、このドラマは毎週欠かさずに見ていた。ドラマを毎週欠かさず見るということは、堪え性のない現代人にとってわりと至難の技だ、
赤の他人のストーリーを見て、見れば何かを楽しめる、そんな過程にのめり込むことも今は結構難しい。

先ほど書いた世界一難しい恋同様、このドラマも淡白なところがある。事件が解決した後の、容疑者の心の機微や、その後の経過などに対しての描写は実にシンプルだ。描き方によっては、浅いドラマになってもおかしくないのだけれど、99.9は浅くならない。それは、そこまでの脚本の緻密さと説得力によるものなのだろう。

このドラマは何より、登場人物のキャラクターで魅せた作品だと思う。
主人公の深山の、真実を見つけるためには形振りをかまわない変人さ、それでいて求めるもののためにエキセントリックになるのではなく、常に飄々とした姿。それから時おり見せるからっぽの目。金に無頓着で服もいつも同じなのだけれど、清潔感のある 佇まい。深山のキャラクターと、松本潤の本来持ち合わせている少年のようなキラキラとした目、美しい顔立ちが相まって主役が光っているからこそ、このドラマはヒットしたのだろう。もちろんノベライズで楽しめるほど脚本は面白いし、俳優陣は主演以外もとても豪華で、安心して楽しめる演技だ。ただ、時おり「こんな面白い内容なのになぜジャニーズが出るんだ」といったいわれもない批判を目にするので、今日は主役がジャニーズだからこそ、主人公のキャラクターに深みが出たのでは?ということを語りたかった。