キスマイはジャニーズのキーパーソンかもしれないという話~ジャニーズを商店として考える~
ジャニーズを商店として考える。収入を増やすための方法はざっくり分けると二つある。
①一人のファンが落とす金額を増やす
②ファンの数を増やす
私は、②に寄与しているのは近年ではキスマイだと思う。
というのも、私の周りの非ジャニオタからは、キスマイのあたりが一番いいのだ。
「進撃の伊野尾」も、ふまけんの台頭も、KINGとPrinceの登場も面白いのだけど、私は①の一人のファンが落とす金額を増やす、即ちもともとジャニーズのファンの中で、担当が増えたり興味が増えている部分が大きいと思う。伊野尾さんは②の新規流入と半分ずつの効果を生んでいそうだけどそれは後日。
近日、その非オタの友人とキスマイコンに入る。その前に、キスマイがなぜ非オタク層から受けるのか、また他のジャニーズの商力としての強みを考える。
私の友人がキスマイに興味を持ったきっかけは、PVだ。(ちなみにその友人は普段はライトな二次元オタクである)
キスマイのPVは、アクが強い。最近何度も綴る、いわゆる「突っ込み待ち」の体制がとられている。一度カラオケで、
WANNA BEEE!!
の二曲を披露したところ、この人たちのことをもっと知りたい、と前のめりの姿勢がもらえ、今回現場に参加することとなった。
知らない方のために説明すると、WANNA BEEE!!はメンバーのNo.1イケメン担当藤ヶ谷氏がラストサビ前に太陽になる(比喩ではない、本当です)藤ヶ谷SUNの登場、SHE!HER!HER!はキスミントCMの女装で十分インパクトがあったにも関わらず、PVでは生理的に気持ち悪いビジュアルの臭い息(茶色で虫が飛んでいる)を吐くモンスターをクリーンな息を研究?するキスマイが浄化するという字面だけでもアイドルのPVとは思えない内容である。
JUMP担とか特にびっくりすると思うから見てほしい。
そんなキスマイはバラエティ番組でも強い。特にデビュー当初の「中居正広の怪しい図書館」内での企画で、せんべい1000枚を食べるだの、このネット時代にそろばんの資格取得だのに挑戦させられていたのはあまりにもえげつなくかわいそうで、彼らのヘタレさや人間らしさがにじみ出ている所も面白かった。そう、キスマイは人間臭いのだ。
今も放映しているキスマイBUSAIKU!?も、女性をもてなす際のブサイクな仕草を散々あげつらわれて笑われている。ちなみに最近は4.5位をフツウ、やブサイクではなくカッコイイに格上げしてしまっているのがさみしい。ブサイクを愛でてこそのキスブサなのに。
アイドルっぽくない、まるでバラエティタレントのような扱いなのがキスマイだ。それだけならば他のジャニーズでもできるのだけど、タレントを越えてややお笑いっぽい、人間味のある格好悪さを出せている所が、他のジャニーズと違う点だと思う。結果として、普段アイドルを知らない、興味がない、またキラキラした人間だ、とアレルギーを感じている人からも興味を持たれ、受け入れられている。(舞祭組早くアルバム出してほしい)
というわけで、新規顧客の獲得ができているキスマイは、ジャニーズの中で実は結構なキーパーソンなのではないかと、思っている。
人生は不自由なくらいがちょうどいいって話
遅ればせながらTOO YOUNG TO DIE!を見てきた。このタイトルすごく好き。自分が今中学生だったらこの映画をきっかけにtoo to構文覚える。
下ネタも音楽も時系列飛びも満載のクドカンらしさ満載の映画だった。
中でも私は宮藤官九郎の描く死生感が好きだ。
↓ここから先はネタバレを含みますのでご注意ください。
木更津キャッツアイのぶっさんの描き方でも感じたのだけど、クドカンは死、にたいしていたずらなハッピーエンドやお泪頂戴を描かない。
今秋のTOO YOUNG TO DIE!では、神木君演じる関の生き様がまさにそうだ。予告だけ見ると、不慮の事故で死亡した高校生が地獄で奮闘して現世に戻る!というサクセスストーリーに思える。しかし実際に見ると話の展開法が完全に予想外である。
主人公はせっかく生き返れてもなかなか人間になれない。インコ、ザリガニ、犬、バッタ。(あと一つはあまりにもしょーもないので劇場で見てほしい)
しかもあろうことか、地獄から現世に一度生き返るたび、現世では10年の月日が流れている。つまり何度も転生に失敗している時点で高校時代の彼女に会うことは不可能だ。生まれ変わりなんて、簡単にできない。そんな当たり前のルールをきちんと映画の中にも入れている。ちなみに、自殺は一番の罪、なんてくだりにもまっすぐさを感じる。
となると最後の結末は少し予想ができて、実際に予想通りの甘酸っぱいエンディングが待っている。
時間の流れをはっきりと描き、観る者の当初の予想を裏切るところに面白さを感じた。
そしてもう一つ。地獄の反対、すなわち天国の描き方がとても皮肉に満ちていて、いい。
主人公はある理由から天国への転生を目指し、成功する。しかし天国はイメージしていたものと全く違う。自動ドアを開けると回転ずしのベルトコンベアのような場所にカプセルが並び、そこに死者が一人一人入っている。ボタン一つで食事は配膳され、目の前の画面で好きなものをみることができる。どうやらS○Xを所望できるボタンもあるらしい。
しかし、大声を出すことも、カプセルの外に勝手に出ることも許されない。
苦しみは全くないが、無意識のままに統制された世界。そこを、地獄よりも地獄でつまらない、と称し主人公は本来の地獄へ帰っていく。
天国と地獄の対比により、本当の楽しさは苦労を伴わなくては得られない、何よりレディーメイドで何でも得られることに飼いならされた現代人への警鐘というメッセージが伝わった気がする。
なんてまじめな考察抜きにしても最高にバカバカしくて笑えるストーリーだった。下ネタ耐性のある人には絶対に楽しめると思う。
口コミの力の話
シン・ゴジラが面白いらしい。
もともとすごく興味があったわけではないが、ツイッターで見かける「これは見た人にしかわからない。とにかく見てくれ。」との相次ぐ口コミを見ていて見ようと思っている。
何が人を動かすのか。
昔は「いい!」というストレートな賞賛やそれが結果となった興行収入、視聴率が宣伝文句となったが、今は違う気がする。
先日も書いたが、エンターテインメントにおける日本人的魅力は突っ込みどころ=ダサさなのだ。だから、今人を誘い込む文句は、「○○は最高だから是非見て!」よりも「すごいものを見てしまった」「どこから突っ込んでいいのかわからない」なのかもしれない。
何より私自身が、後者の文句を目にした時の方が魅力を感じ、「どれどれ?どういうこと?」と参加したくなるからだ。
これは、現代のSNS事情とも関係していると思う。「すごいものを見てしまった」に動かされてみたものの感想を、「私も見た。とんでもない作品だった。なぜなら・・・」とすぐに語り合えるから。回答や意思疎通が頻繁にできる社会になったからこそ、いい作品、面白い作品、ではなく首を突っ込みたくなる作品が受けている気がする。
また、感受性の多様化も理由としてあげられるだろう。このジャンルが受ける、このキャスティングが受ける、といった絶対的正解はほぼなくなった今、信じられるのは関心や、なんか面白そう、という肌触りなのかもしれない。
今までも、口コミに乗って見てきた作品がたくさんある。最後にその一例を紹介する。
「KING OF PRISM by Pretty Rhythm」TLに埋め尽くされる図解やジャニオタは見るべきとのコメント、何より「世界が輝いて見える!」という危険極まりない文句に踊らされて鑑賞。あっという間に自身もプリズムエリートに。
「名探偵コナン 純黒の悪夢」え…?コナンってそんな方向までカバーしているの?と困惑せざるを得ない腐女子の興奮に飲み込まれ鑑賞。なるほどこれはいい。ところでタイガといい安室さんといいたれ目の釣り眉はBLの鉄板なのだろうか。誰か教えて欲しい。
「ズートピア」子供向け鉄板ディズニー作品だと思っていたら、なぜかオタクがわいている。しかもBLでもなさそうなのに、なぜ?←失礼
と思っていたが、鑑賞して納得。この、バカップルではなくくっつきそうで永遠にくっつかなさそうな世界観は異性でありながらもBLやブロマンスの切ない世界観と重なるものがある。少女漫画ドリームとは少し違った関係性が、萌える。
「あずみ」実はツイッターの反響にのって昨年あずみ舞台を鑑賞した。浅香君の登場シーンはジャニオタが絶対好き、とどこかで見かけたことがきっかけなのだが、実際にこれは好きなやつだった。アイドルでいることを辞めてもなお煌めきの欠片を纏ってしまっている人の集う舞台は、現役アイドル舞台とも新劇とも違った空気感があった。
というわけで、これからも軽率なオタクとして人の勧めるところには積極的に飛んでいきたい。
ジャニオタがBLについて本気出して考えてみた話
BLってなんだろう。正しくは、なぜ女子はBLを好むのだろう。
(あくまで個人の見解と言葉の定義です。ご了承のうえ続きをお読みください。)
このことを考えたきっかけは今日の「そして誰もいなくなった」4話予告である。
見た方はわかると思うが身分を奪われた藤原竜也をHey!Say!JUMPの伊野尾さんが抱きしめている。しかも藤原竜也は上裸だ。(もちろんドラマの中での話である)
これを見て私は思わずおおぉ!とテンションが上がった。今をときめく伊野尾さんの扱い方として満点花丸である。
と、しばらくして考えた。
なぜこんなにもテンションが上がるのか?
私は、腐女子ではない。上記でテンションあがっているならば正真正銘の腐女子だろうといわれるかもしれないが、例えば男性同士の直接的な性描写や、2次元の2次創作でよく見かける性転換、妊娠、子供ネタには萌えない。腐女子も色んなタイプがいるので一概に何に萌えれば腐女子、と言うものもないと思うが、男性同士の絡みのみに焦点を当てたものにはあまり食指が動かないと言う点で、自分は腐女子とはすこし違うのかもと思っている。
しかし、例えば男性同士で涙を拭いあったり、ハイタッチしたり、抱きしめたり、ふとした時に目を合わせる描写は大好きだ。2次元でも、3次元でも。
3次元、とりわけジャニーズならば、いわゆるシンメはもちろん好きだ。
例えば、「欲望のレイン」「torn」辺りを少年倶楽部でやられるとたまらない。向かい合わせもいいけれど、背中合わせはもっといい。
いわゆるブロマンスというやつなのだろうか。男性同士の、性的ではないが心の通い合いを示す様子。それを見るとたまらなくテンションが上がる。
ジャニーズ、特にJrに限って言えば、ひときわ輝きを放つ少年たちが彼等だけしか存在しない閉鎖空間の中で、唯一見つけた相棒=シンメ的な発想が自分の中にあり、それが余計ブロマンス的胸の高鳴りを生んでいる気がする。
そしてテンションが上がる理由のもうひとつは、私がオタクが好きな事だと思う。
ブロマンス、及びBL的描写を見た時、「これはオタクがみんなで湧くやつ!!」という本能的な確信があり、その盛り上がりを一緒に感じたいからBL描写を好む。オタク同士が歓喜し合う瞬間がたまらなく好きだ。だから同担拒否って少しもったいないと思う。他の視点からは、共感できるところもあるけれど。
そういえば先日話題になっていたコナン映画も見てきたのだが、赤安のストーリーとイラストも最高に楽しめた。(この話はながくなってしまうので後日)
BLまでいかなくても男性同士だけの、孤独な以心伝心が好き。そんな人は少なくないのではないだろうか。
私が担降りしない理由
担降りとは、ジャニオタ用語で好きな人の「担当≒ファン」をやめること、及び他の好きな人、すなわち新しい担当に鞍替えをすること。今日は、担降り=好きな人のファンをやめて、新しい対象を見つける、と言う意味で話をする。
少し前に担降りブログが流行った。私も読むのが好きだった。人の恋話を聞いているようで楽しい。しかもそれが本当の恋愛なら自分とは余りにかけ離れた世界観だが、自分の勝手にではあるが知っている人、そして自分の肌馴染みのある場所での話だから余計に前のめりで聞くことができる。
しかし、私はこれまで担降りをしたことがない。多分これからも、することはないと思う。そういうやつに限って数か月後に担降りするなんて話もよくあるけれど、今のところはしない、と確信している。なぜならきっとファンには「担降り」をするタイプの人と、担当を保ちながら他の人も見るタイプの人がいて、自分は後者だから。
私は、嵐の松本潤さんのファンである。あまり自分で「担当」という意識を持ったり、言う事はないけれど、別段その制度が嫌いなわけではない。あまり表明したことがなかったが、今日は「松本担」として話をする。
担降りをしないのは、もちろん松本君を一番好きだからなのだけど、それだけではなくて自分の性格的理由がある。私は、好きの中に一本の幹を通さないと、この、エンターテインメントを楽しむという、自分と全く関わりのない世界への執着を示す見方次第では非現実的な遊びを楽しむ自分を赦してあげられないから、担降りをしないのだと思う。人が何をしようが、誰を好きだろうが関係ないのに、おかしな話だけど。
しかし私には頻繁に小さなブームが来る。漫画のキャラクター、若手俳優、韓流スター、アニメキャラなど、一時的にかなりの熱量で夢中になる人が出てくる。そういう時、これは担降り体質の人はこのまま担降りするんだろうなと思う。
極論かもしれないけど、恋愛体質と担降り頻度って関係する気がする。
例えばジャニーズJr.をずっと好きでデビューしたら興味を失って、新しいJr.に担降りする人や、好きなタレントが売れると興味を失ってまた若手の伸び途中の子を見つける人がいる。
その楽しさって、少しわかる。いいと思っていた子がどんどん前に出て少クラのミニコーナーに初めて呼ばれたと思ったら、いつの間にかレギュラーになっていくときとか、もっとこの人の良さを世間に知ってほしい!と思った人が学園ドラマに出て普段アイドルに興味のない友達の口からその子の名前が出てくるときの、これから何かが始まる、広がる!というワクワク感とか。オタクを5年以上やっていれば自然と身についてしまう感覚。その思いが楽しくて、繰り返し感じられるような対象の見つけ方をする人もいるだろう。片思いから両思いになるドキドキや駆け引きが好きで、付き合ってからにはそんなに執着がないの、みたいな。
争いは避けたいけれど、色んなスタンスのオタクが混在するから楽しいし、担降りする人もしない人も私はオタクとしてありだと思う。
エーデルローズ生に歌わせたいジャニーズ曲の話~後編~
前回の記事はこちら。
⑤鷹梁ミナト
ミナトママには予想を裏切る「俺」のドルチェな一面を期待していたので、規定通りのミナトママソングにちょっと残念。でも!マイナー調で聞くほど沁みるメロディーに優しいママの声はぴったり。キンブレを横振りしたい曲。
ミナトさんには、
僕の台所事情と恋愛事情/TOKIO
ふうまさんも長瀬さんも好きだけど、TOKIOオリジナルの方がミナトママっぽくはあるのかな。
あの優しいメロディーがイメージにぴったり。
⑥西園寺レオ
めっちゃ女子ドルソングできたよね!ずるいw ℳ’sっぽい曲調。
レオ君には
CANDY/中島健人
を歌ってほしい。
岩橋さんバージョンも載せておく。衣装や雰囲気は岩橋さんの方がよりレオ君に近い!
キャ~~ンディ? LOVEレオきゅーん!
ってC&Rしたい。
頑張りすぎて声が出なくなったときはきっとカケルが口パクで助けてくれるよ!(わかる人だけわかるネタ)
⑥涼野ユウ
ユウ君よくやった!この振り切れ方好きだなぁ。
曲調としてはSHAMROCKとかの方がジャニ曲より近い。数年後にギターかき鳴らしてめっちゃアシンメの前髪で歌う過去映像をひな壇付音楽番組で流してもらってね!ちょっと大人の超絶イケメンになって赤面するユウ君見たい。
ユウ君には
RABBIT OR WOLF/上田竜也
とかどうだろう。動画でだせなくて残念。拗れた感やそれでいて芸術センスがあるところがユウ君と上田君少し重なる。隠し切れない美しさとそれに本人が無頓着そうなところではタイガにも上田竜也みを感じているのだけれど。
番外編
☆速水ヒロさまに歌ってほしい曲☆
ヒロ様の風貌や言動が最もジャニに近いものだからやって欲しいことはごまんとあるのだけど、今日は3つだけ。
1 私のオキテ/チキンバスケッツ
「ブスって言ったら殺すから」ってめっちゃウインクしながら言ってほしい!裏では「コウジぃ~!!(>_<)ブスって言われたよぉ…」って泣きついてていいから。
壁を越えてルヰ君と仁さんも一緒にぜひ。あぁぁ本当に絵を描きたい…。
2 ディアハイヒール/中島健人
これめっちゃヒロべるソングじゃないですか…。特に
「ハイヒールを履いた君は もう届かない場所にいて
微笑みだけを 残すから」の所なんてとくに。
高みを目指していったべる様と仲間を失って岐路に立つヒロ様…。
「大嫌い? 大好き? 僕分からないよ」も続くところが泣ける。このフレーズにはコウヒロみも感じるけれど。
3 Sexy Summerに雪が降る/2012カウコン中島健人
最後は完全に性癖ですすみません。でもヒロ様はこういうシュールな境遇でもキラキラをばらまく才能があると思うので、このシチュを脳内トレスしてしまう。
以上、クロスオーバー妄想失礼しました!
同じ趣味の人がいたら是非やって欲しい!
③
ジャパニーズエンターテインメントのダサさの話
ジャパニーズエンターテインメントが好きだ。なんでかって、ダサいから。
ほんの少しのダサさを、私はたまらなく愛おしく思う。
そもそもダサさってなんなのだろう。私は、ダサさとは突っ込みどころだと思う。
え、何やってるの?全く駄目だなぁ…。でも、そこが愛おしいんだよな、と思えるところ。
例えばジャニーズ。彼らの歌は正直なところ、特別うまいわけじゃない。ダンスだって、他にうまい人はいくらでもいる。話術だって、スタイルだって、同じだ。一つとったら、彼等より優れている人はいくらだっている。だけど、それがいい。あのきらびやか過ぎる衣装を纏い、ちょこっとスタイルが勿体なかったり、歌唱力に不安があったり、それでも伸び伸びと(主に相当なぶっとんだ内容の)舞台から登場し、成長していく様が愛おしい。
例えば東京。夜景の美しさだけだったら、ビルの多さやイルミネーションのもっと多い都市はいくらでもある。ニューヨーク、ロンドンなどなど。整然とした美しさなら日本国内でも函館や長崎の方がずっと絵画的な美しさがある。でも、私は東京が好きだ。
それは、今まで自分が慣れ親しんできたからと言ったらそれまでだけど、そのほかに、東京の不完全さやせわしなさ、不器用さが夜景からにじみ出ているから、私は好きだ。
都会を生きる人の日々に追われる疲れや、その中で一時の休息を見つけたり探したりする思い、そんな不器用で草臥れていて、でもだからこそ愛おしい人々の息遣いが夜景から感じられるような、気がする。
海外、特に欧米のエンターテインメントや人ごみも大好きなのだけど、そこに生きる人は前だけを見ていて、謙遜したり、自虐したり、愛想笑いしたりする感じがなくて。それが格好いいし、例えばパフォーマンスでいえば、そういう日本のような立ち止まりや甘やかしがないから、クオリティが上がるという所はあるんだけど。
でも、少し格好悪くて突っ込みどころがある、身勝手だけど相関性のある日本が、日本のエンターテインメントが、私は大好きだ。